漫画購入録10.13



よんでますよ、アザゼルさん

イブニング連載中。事の外面白い。犬なのか猫なのか良く分からないアザゼルがかわいい。2巻発売を待つ。


宇宙兄弟1〜3

 モーニング連載中。連載当初、「なんだプラネテスの二番煎じか」と小馬鹿にしていたが、閉鎖モジュールのあたりからの心理戦に注目。無論、幸村誠先生の「プラネテス」の神懸り的な完成度に比べれば俄然見劣るが、それなりに楽しい。4巻発売を待つ。


インセクツ1

 現在最新3巻まであるようだ。ジャケットの美しさに惹かれて1巻を購入したが、途中で読むのを断念。理由は虫の描写がリアルすぎて気持ち悪いから。カブトムシとか蝶とかならいいけど、なんかもしゃもしゃ動く系の蟲は勘弁してください。よって内容も判別つかず。


EDEN8巻〜18巻

 遠藤浩輝の「EDEN」がアフタヌーン誌上でついに完結したとのことで、数年前に7巻までで中断していた単行本の購入を連休を気に再開しようとしたが、残り10巻を新刊で揃えると6,000円近くになるので、漫画喫茶に行って読んだ。というのも、普通漫画は買って読むと決めているが、ことEDENに関しては長いし、漫画喫茶で8と9を読んで面白かったらそこで中断し、残りはamazonで購入して書架に飾ろうと決めた。

 しかし結局、漫画喫茶で最終巻まで読んだ。懸念した通り、EDENは5巻まで位の冒頭ダッシュ部分のみが面白く、それ以降は急速に陳腐化している。ワンパターンな暴力シーンと、不必要な性描写を殊更繰り返し、必ず爆弾が爆発して機動歩兵みたいのが突入して虐殺という話の構成が続く。典型的な作者のオナニー漫画だ。遠藤浩輝という漫画家は個人的に好きだし当初凄い才能の輝きみたいモノを感じた。特に単行本の巻末裏表紙にあるコラムを楽しみにしていたが、そのコラムのモチベーションも7巻以降は急速に衰えている。遠藤浩輝は自らのコラムの中で、「30過ぎてもFMを聞きながらおしゃれなカフェテラスでカフェ飯を食っているような連中に感動なぞ生み出せる訳もない」と述べているが、氏の描くEDENの後半は正にそういう感性をモチーフにした薄っぺらい構成でることは明白である。氏は「自分は糞みたいな青春を送ったので、大人になってからあの失われた青春を取り戻しているのだ」的なことを自伝的な漫画にしていたが、遠藤浩輝が糞みたいな青春を送って悶々としているのは勝手だが、その反動で闇雲に性描写を撒き散らし、底の薄い漫画構成と人物描写で読者に迷惑をかけるのは辞めて頂きたい。よほど青春時代が楽しくなかったのは気の毒だが、であるならば尚の事、己の表現物にそのコンプレックスを如実に反映させてはいけないのではないか。青春時代、楽しくなかったという空虚感は漫画家として作品が世に評価された充実感を基礎に実生活で補完すべきであり、そのコンプレックスの裏返しが露骨に分かる程度に漫画作品に反映しては単なる悪趣味の領域であろう。新作に期待したい。

NHKドラマ『七瀬ふたたび』

 いよいよ今日(9日木曜夜8時)から筒井康隆先生原作の『七瀬ふたたび』が全10回でドラマ放映される。『七瀬ふたたび』は十年位前、フジテレビの「木曜の怪談」というオムニバス系のテレビシリーズの中に既に同名タイトルでドラマ化されているが、木曜の怪談の『七瀬ふたたび』は正直言って激しくつまらなかった気がする。またこれ以外にも、同じNHKで1970年代末期にドラマ化されたりいろいろと映像化されたりはしているが、太田はこれを観たことがないので、面白いのかどうか分からない。

 今回、NHKで10回シリーズを組むということで相当期待して今日、録画した第1話をみた。(何故録画したのかと言うと、裏番組でジュセリーノの予言の番組を見ていたから)正直言って、まぁこんなものかと言う感じ。演出的に特に奇抜なものはないが、NHKだし造りが多少硬い気がするが可もなく不可もなく。冒頭の事故列車から降りるシーンがクライマックスになるのだが、それにしてはやや演出的に静か過ぎるのが気になるかも。2話以降も観ますけどね。なんか火田七瀬役の蓮佛美沙子さんよりも塩谷瞬のほうがキャラが立ってた気がするのは気のせいだろうか。それにしても蓮佛美沙子ってまだ17歳なんですね、凄い。

 
 ちなみに、七瀬シリーズの第一作が『家族八景』で、第二作が『七瀬ふたたび』、第三作が『エディプスの恋人』である。太田の記憶が正しければ、七瀬三部作で未だ映像化されていないのは『エディプスの恋人』のみであるが、20世紀少年を3部作に分けて映画化する力があるのなら、同じく堤幸彦監督あたりに何時かやってほしいものであります。(ちなみに20世紀少年の第一部は映画的に極めて面白くなかったです、蛇足)

こんな所にてのひら作家が!


 先日、太田の大学時代に他学部1コ上だったH氏と、久しぶりに会いましょうかという話になり川崎市内某所にて合流した。太田は今年大学を晴れて(?)卒業して上京したが、既に都内で就職していたH氏とは実に2年弱ぶりの再会であった。

 久方ぶりの再開で話も弾み、宴もたけなわとなった頃、H氏、おもむろに
「太田さんはビーケーワンの怪談大賞に投稿してますよね?」

太田とH氏は以前より某SNS上で所謂マイミク(何かマイミクって単語を書くのが恥ずかしいですな)関係にあるので、いつぞや太田が書いた日記をH氏がご覧になったのであろう。

太田「いやぁ、恥ずかしいアレは下手の横好きでして・・・」
H氏「実は私も投稿しているのです」
太田「えっ!ほんとうですか」
H氏「私のPNは林不木と申しまして・・・」

 ということで、灯台下暗しとはこの事であります。まだ太田が二十歳そこそこお肌ピチピチの大学時代、共通の友人を介して知り合ったH氏が、てのひら作家の『林不木』氏その人であったとは、この数年間全く知らなかった訳で、驚天動地、驚愕の事実が判明した訳であります。

 「林不木」さんってどっかで見た事あるなぁ・・・、「ビーケーワン怪談大賞傑作選 てのひら怪談」を家の書架から引っ張り出してみると確かにあった。林不木「神を見る人」、ああこの人がまさかH氏だったとは。続いて「てのひら怪談2」「てのひら怪談百怪繚乱篇」「週刊てのひら怪談」にも掲載されているし、他にも投稿作品がわんさかある。なんかもう凄い常連の実力作家だったのですね・・・。

 林さん、若輩者の私の創作をどうかこれからも温かく見守ってやってくださいまし。



番外編@最近(ここ3日で)買った漫画

花輪和一刑務所の前」1〜3巻。例の「刑務所の中」で大ヒット作家になった花輪和一先生の作品。刑務所に入る前(花輪先生は銃刀法違反で懲役三年喰らっている)の状況を克明に描きつつ、戦国時代初頭の鍛冶屋の少女を舞台とした時代漫画の世界が同時並行で進む、妙に生暖かい感覚の独特な読了感があり兎に角面白い。流石デティールの書き込み密度が凄い。刑務所に入って結果的にはよかったね、と言う感じに思えるから不思議。なんか人生どう転ぶか分かりませんなー。仏教的幸福観・人生観がテーマの一つであり、壮大な仏教漫画と言えよう。

落合尚之 「罪と罰」1巻から4巻。ドストエフスキーの同名原作を元に構成し、現代風に漫画化。当初特に興味はなかったが、伊集院光がラジオ(深夜の馬鹿力)で面白いと言うことだったので試しに一巻購入。確かに面白かったので最新刊(4巻)まで買ってしまった。多少強引な脚本だが、続きを読ませる力はあると思う。

京都オフ行きたかったど〜&時事ネタ

 通称てのひらーが集うお祭りイベント『小さな小さな怪談ノ宴』および同オフ会が8月末に京都市内で開かれたそうでありますが、私はこの模様を関係諸氏のブログなどでの誌上レポ等で楽しむ事といたしました。うわっー行きたかったなぁ、京都オフ。実は太田工兵は京都の大学に7年在学していたので、「太秦」や「西院」等の地理は手を取るように分かる訳で・・・西院といえばリノホテルに泊まってTSUTAYAの横のモスで朝飯食って三菱東京UFJ銀行西院支店で金おろして、阪急で四条河原町行って買い物して新幹線で関東に帰ってくることなどもう脳裏にその順路と光景がありありと思い浮かぶようであります。しかし太田工兵はチキンでしたので、オフ会募集当時はまだ受賞発表前であり、一介のてのひら読者に過ぎぬ自分が受賞もしていないのにオフ会などとは畏れ多くも・・・と立花腑楽氏のブログ内における参加表明を躊躇しているうちに、ああやっぱ京都とか遠いし、、等と当日は都内某所の漫画喫茶の一室で肩や腰をマッサージチェアでもみもみしつつ、東村アキコの「ひまわりっ健一レジェンド」及び大久保篤ソウルイーター」最新刊までの読破に挑戦しておりました。さて是非とも次回は関東近傍でやっていただきたいものです。
 
 時事ネタ。福田康夫辞意表明。やはり改造内閣での麻生氏への禅譲密約があったと見る。ジャーナリストの上杉隆氏がいつもの調子で麻生当確・1月解散を打ったが小池と言う線も浮上。さてどうなるのか・・・
  

創作掌編小説(第六回ビーケーワン怪談大賞応募作)

 相当有名になった感のあるBK1怪談大賞ですが、筆者の投稿は今回(第六回)が初めてで、5回以前は連投に制限がなかったという事実に驚き。下記の三作を投稿しました。


「告訴状」
http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/008952.html

*第六回ビーケーワン怪談大賞 愉しませてもらいました賞(福澤徹三選)受賞


「カルテ」
http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/008950.html

*同加門七海先生50選


藍染町」
http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/008956.html




第六回選考会レポート
http://www.bk1.jp/contents/kaidan/kaidan6_01


 投稿時、「愛染町」を最も自信作と思ったが、よく考えてみると恐怖の原因のネタバレがあって興ざめかもしれない。東雅夫先生のブログ内「私のベスト5」中で『藍染町』を2人の方から評して頂いておりますが、技巧や面白アイディアに突っ走るだけでは駄目だという事だ。福澤先生は選評レポートで取材が大切である旨、仰っていたが本当にそうだなぁと痛感。何回も使える手ではない、という御選評を真摯に受け止めてますます筆力向上を目指したい。

はじめに(自己紹介)

 はじめまして!太田工兵(Ota Kohei)と申します。1982年札幌市生まれ、現在神奈川県在住。普段はとっても自堕落な生活をしている自由人ですが、己の表現手段として時々物書きもします。もちろんアマチュアです。時折短編や掌編を書いては投稿してみたり…、創作暦は浅いです。第六回ビーケーワン怪談大賞で、福澤徹三先生選(愉しませてもらいました賞)を受賞させていただき、「何かの賞をとればblogでも始めてみようか」という投稿前の決意に従い、太田工兵のHNで当ブログを開設いたしました。今後、創作文芸の情報収集や交換ができればいいなと思っております。
 
 管理運営サイト 

 http://genbu.bakufu.org 「自主制作映画集団玄武映像」(監督名;古谷経衡)で自主制作映画活動をやっております